3つの設定方法まとめ
Cisco 装置で、BGPでデフォルトルートをアドバタイズするためには、次の3つの方法があります。良くわからなくなるので、まとめました。
① network コマンド
ospf とは異なり、配信したいネットワークを個別に指定することが可能です。注意点としては、下記のような点が挙げられます。
・networkコマンドのみで指定した場合、クラスフルなネットワークとして判断される。
・クラスレスネットワークを指定するためには、maskコマンドを併用する必要がある。
・自分がその経路情報を持っている必要がある。
特に3つ目の項目は、久しぶりにBGPを使う場合は忘れていることが多いので注意。
(個人的な経験)
(config)# router bgp <自AS番号(1~65535)※1.>
(config-router)# network 10.1.0.0/24 mask 255.255.255.0
ここで、10.1.0.0/24の経路情報を持っていない場合は配信されないので注意。
AS番号には2種類あり、それぞれ次のようになっています。
・00001 ~ 64511 ⇒ インターネット上で一意な数字
・64511 ~ 65535 ⇒ ローカル環境で自由に使える数字数値の範囲を覚えたい場合は、これが分かりやすい。もちろんそのまま覚えられる人にとっては不要です。
65535 >= 使える範囲 >= (65535-1024)
それはさておき、networkコマンドを利用してデフォルトルートと配信する場合は、次のように設定が必要です。
(config)# router bgp 65535
(config-router)# network 0.0.0.0 ※
このコマンドをつかう場合も同様にデフォルトルートを持っている必要があります。
② default-information originate + redistribute static コマンド
この場合、”default-information originate” コマンドだけでは動作せず、必ず “redistribute ” コマンド の利用が必須となります。また、デフォルトの経路を持っている必要があります。実際には、スタティックルートだけでなく、IGP であればなんでもOKです。
(config)# router bgp 65535
(config-router)# default-information originate
(config-router)# redistribute static
③ neighbor コマンド
特定のNeighborに対してのみデフォルトルートをアドバタイズすることが可能です。
他の設定方法と異なり、自分がデフォルトルートを持たない場合でも配信されます。
(config)# router bgp <AS番号>
(config-router)# neighbor A.B.C.D default-originate
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