10GのSFPトランシーバを選定するときに”LAN PHY“、”WAN PHY“というキーワードが出てきたので調べました。
簡単にいうと、LAN向けなのか、それともWAN向けなのかの違いです。使おうと思えばどちらでも利用可能です。キャリア環境でもなければ、WAN PHYのモジュールを選択することはないでしょう。
LAN PHYとWAN PHYの違い
LAN PHY(LAN向け仕様)
- 伝送速度:10.3124Gbps、実行速度:10Gbps
- キャリアネットワークでもなければ基本はこれを選択すればOK
- 使おうと思えば、キャリアのネットワークでも対応は可能
※既にWAN PHYで構成されていた場合はそのままでは利用できないはず
WAN PHY(WAN向け仕様)
- 伝送速度:9.95328Gbps、実行速度:9.2942Gbps(10Gだけど1Gくらい速度が遅い)
※WIS(WAN Interface Sublayer)を埋め込んでいるので、一度に転送可能なパケットが少し減る - SONET/SDHの仕様(キャリアで広く利用されている規格)に適応
10G規格ごとの区分
具体的にどのモジュールがどういう区分になっているのかいくつか例をあげます。
「SR」、「LR」、「ER」の意味
10GBASE-SRは(Short Reach)
10GBASE-LRは(Long Reach)
10GBASE-ERは(Extend Reach)
10GBASE-SRは(Short Reach)
10GBASE-LRは(Long Reach)
10GBASE-ERは(Extend Reach)
どちらを選択すべきか
コスト的な話、伝送速度の違いなどもあるので、キャリアのネットワークを構築しているのでもなければ、LAN PHYを選択しておけば間違いないとは思います。
仮に、WAN PHYを選択する必要がある環境であれば、周囲の方も周知の事実かと思うので、聞くのが早いです。周辺機器も同様の構成としているので自分でも判断できるとは思います。
(機器選定でミスすると面倒なことになりますからね。)
ご参考
Cisco機器で選定候補のトランシーバが利用できるかどうかを調べたい場合
あまり詳しい仕様については書いていないので、もっと詳細が知りたいかたは他サイトを見ていただいた方が良いかと思います。正直、こういうものですというくらいで覚えておけばいい話かと思います。